LOST ウェイトターン制TRPG


LOSTとはイメージ

LOSTとは

 『LOST』とはテーブルトーク・ロールプレイングゲーム[wiki](以下TRPG)と呼ばれる卓上ゲームの数多あるシステムのひとつであり、またそれによって作られた物語のことを指します。

 すでに原型をあまりとどめていないものの、日本国内でもっとも広く遊ばれている「ソード・ワールドRPG[wiki]」というTRPGのシステムをベースとして手を加えたものであり、完全なオリジナルシステムというわけではありません。いわゆる、ソード・ワールドRPGのハウスルールといったところです。LOSTで記述されていないルールは、基本的にソード・ワールドRPGに準じます。そのため、LOSTで遊ぶためにはソード・ワールドRPGのルールブックを参照できることが前提となります。

 LOSTでは、剣と魔法のファンタジー世界を舞台とした冒険が繰り広げられます。ハード・ファンタジー[wiki]を基本路線としているため、ヒロイックな冒険はあまりないかもしれませんが、LOSTの世界に住む等身大の人物としての冒険が楽しめるはずです。

 ヒロイックではないことの例を少し挙げておくと、まず野生動物が恐ろしく強いです。人間がどんなに肉体を鍛えても、狼の走る速度には適いませんし、熊の腕力に勝るまでには至りません。また、怪物は正真正銘の怪物です。真正面から一対一の戦いを挑んで勝てる見込みはほとんどありません。こう書くと、派手な冒険活劇が望めないことにがっかりする人もいるかも知れませんが、決して野生動物や怪物にまったく太刀打ちできないというわけではありません。人間には知恵や勇気という強い武器があります。仲間と協力し、積み重ねた経験を活かし、常に前進しようと励んだ者は必ずや勝利を勝ち取ることでしょう。要はやりようであって、それを試行錯誤することを楽しむゲームなのです。また、確かに他のヒロイックな作品と比べるとLOSTの登場人物は脆弱かもしれませんが、現実と比べれば、それでもなお超人的能力を有しています。たとえるなら、キャラクターの多くがオリンピックで上位入賞を狙える程の身体能力の持ち主であるというレベルで。

 LOSTのシステム上の特徴は、戦闘システムにTRPGでは珍しいウェイトターン制[wiki]を採用しているところです。

 コンピュータゲームの世界ではリアルタイム処理が主流となった今日においても、TRPGでは味方の攻撃が終わったら敵が攻撃、敵の攻撃が終わったら味方が攻撃するというターン制が主流でした。ターン制にはターン制の良さがありますが、TRPGでターン制が主流であり続けた理由は、主に人間が処理するTRPGでは複雑な処理を必要とするシステムを円滑に運用できないためでしょう。複雑な計算をミスして誤審してしまったり、ひとつの処理に多くの時間を割いてしまうようでは、楽しく遊べるわけがありません。

 しかし、モバイルPCやスマートフォンなどを手軽に所有できる時代に、それらに頼らず処理をし続ける必要はないのではないでしょうか。複雑で時間のかかる処理はコンピュータに任せ、キャラクターの行動や会話などアナログな部分だけ人間が担当すればいいのです。その考えの下でLOSTは生まれました。

 ウェイトターン制の実装や、その他のカスタマイズにあたり、スーパーファミコンの「タクティクスオウガ[wiki]」というゲームを参考にしていますので、タクティクスオウガをご存知の方はそれを想像してもらえるとLOSTの戦闘システムをイメージしやすいと思います。

 細かな設定や特徴などについては本サイト「ツール・アクセサリ」の「ドキュメント類」に分類されている「基本ルール」などに目を通してもらえればと思いますが、まずは「TRPGリプレイ」を読んでLOSTの雰囲気に触れてみることをおすすめします。もし、LOSTを気に入ってもらえたのであれば、そして可能であれば、実際に一緒にセッションを組んで遊びましょう。



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