LOST ウェイトターン制TRPG


TRPGリプレイ 輝くもの天より墜ちイメージ

06.山の民の強襲

GM:
 では、このセッション初の戦闘を開始します。

 ここでは、はじめて『Plain D20』に触れる方にも戦闘処理の内容がわかるように、都度、吹き出しの外に細かな解説を挿入していきます。システムに関心のない方は、その部分は読み飛ばしてください。

戦闘の流れ
(1) 敵戦闘力の推測
(2) 地形効果の決定
(3) ドロー・フェーズ
(4) セット・フェーズ
(5) イニシアチブ・フェーズ
(6) エンゲージ・フェーズ(先攻)
(7) エンゲージ・フェーズ(後攻)

(4)から(7)までが1ラウンド中の処理となり、(7)まで終わったら(4)に戻ります。

GM:
 ちなみに、この戦闘はチュートリアルも兼ねているので、勝敗にかかわらずストーリーは進みます。ですので、戦闘バランスはかなり厳しめにしておきました。
 プレイヤーの演出次第では、負けたほうがいいストーリーになるかもしれないので、あまり勝ち負けにこだわらず、各自のキャラクター性を演出してもらえればと思います。

メイジー:
 オッケー。片っ端からぶちのめしてやるーッ!

エリオット:
 え? メイジーって、そんなキャラクターだったっけ(笑)?

敵戦闘力の推測

GM:
 さて、まずは敵戦闘力の推測判定からやっていきましょう。
 山の民の戦闘力を看破するために、STR判定をおこなってください。

敵戦闘力の推測判定
『Plain D20』では、戦闘前に必ず敵の戦闘力を推測することになります。
 STR、DEX、INTの中で敵がもっとも得意とする能力を用いた判定を行い、「敵のレベル+10」以上の達成値を出すことができれば、その値に応じて敵のレベル、能力値、使用できる特殊行動が判明し、戦闘を優位に進めるられるようになります。もし優れた能力が複数ある場合は、GMがその中から得意なものを任意に決定します。

一同:
(コロコロ)

エリオット:
 えーと……大成功して、達成値は41。

フェルナンド:
 エリオットの奴、普段はナヨナヨしてるくせに、こういったときには活躍するのな。さすがは、エリオットと言ったところか。

メイジー:
「さすエリ」だね(笑)!

GM:
 では、山の民のスペックをフルオープンします。

山の民

メイジー:
 ひゃー! 【一騎打ち】怖い。

エリオット:
 STR特化の【一騎打ち】持ちとか、ボクとメイジーが仕掛けられたら1ラウンドで戦闘不能にされそう(笑)。

【一騎打ち】
 自分が参加しているエンゲージ・エリアに、敵味方問わずサポート要員が加わることを禁止します。また、【一騎打ち】が使用されたエンゲージ・エリアでは、通常の先攻・後攻の攻防が行われたあとに、追加でもう一度、先攻・後攻の攻防が行われます。

GM:
 続いて、炎の精霊に対する戦闘力の推測をINT判定でおこなってください。

一同:
(コロコロ)

フェルナンド:
 俺が一番高くて、26。

GM:
 ならば、炎の精霊のスペックもフルオープンです。

炎の精霊

GM:
 最後は風の精霊に対する戦闘力の推測です。DEX判定でおこなってください。

一同:
(コロコロ)

アルフォンス:
 最大値は21。

GM:
 風の精霊のスペックもフルオープンです。

風の精霊
地形効果の決定

GM:
 敵戦闘力の推測が終わったら、次は地形効果を決定します。
 プレイヤーは各自《D20》ロールをしてください。その出目が11以上であれば、エンゲージ・エリアの後攻側にペナルティがつきます。

エンゲージ・エリアの地形効果
 エンゲージ・エリアとは、戦闘を行う場所のことです。『Plain D20』の戦闘は抽象戦闘であり、敵味方の相対位置を管理して戦う戦術シミュレーション的な要素はなく、単純に同じエンゲージ・エリアにいる者同士が交互に攻撃と防御を行うことで進められていきます。
 そして、地形効果とは、そのエンゲージ・エリアに特定能力に対するペナルティを科すものであり、たとえば狭くて力任せの攻撃が行いにくい場所であったり、煙が蔓延して魔法が唱えにくい場所であったりすることをあらわしています。そのような場所に相手を誘い込むことができれば、戦闘を優位に進めることができます。

一同:
(コロコロ)

フェルナンド:
 14。

メイジー:
 16。

GM:
 そうすると、今回の戦闘では、エンゲージ・エリア1にINT-1、エンゲージ・エリア2にDEX-1のペナルティがつくことになります。ぜひ、効果的に活用してください。

ドロー・フェーズ

GM:
 次は特殊行動カードのドロー・フェーズです。
 今回は全員レベル5なので、各自2枚ずつドローできます。

メイジー:
 レベルが低いからドロー枚数が少ないなぁ……。

アルフォンス:
 オレがドローしたカードはこんな感じ。

エリオット:
 ボクのほうはこれ。

フェルナンド:
 俺はこれな。

メイジー:
 ワタシはこんな感じ。

特殊行動
 キャラクター作成のときにも簡単に解説しましたが、「特殊行動」とは戦闘時に使うことができるオプション行動のことです。
 敵の雑魚はレベルに応じて固定で0~2つの特殊行動を覚えています。それに対して、PCはキャラクター作成時に得意技という名称で任意の特殊行動を1つ覚えているほか、戦闘開始時にレベルに応じた枚数の特殊行動カードをランダムにドローすることで、その特殊行動を使えるようになります。
 各自が引いた特殊行動カードはパーティー内で自由に見せ合うこともでき、そうやって手札を持ち寄り作戦を相談することが『Plain D20』の楽しさのひとつとなっています。
1ラウンド目:セット・フェーズ

GM:
 特殊行動カードのドローが終わったら、1ラウンド目のセット・フェーズに移ります。 アイテムの使用があればここで宣言してください。

山の民戦前の所持アイテム

フェルナンド:
「ストレングス!」と筋力向上の魔法を唱えつつ、〈力の秘薬+1〉を使った(笑)。これでSTRが9になった。

〈力の秘薬+1〉
〈○○の秘薬+X〉というアイテムは、消費することで3ラウンドのあいだ、対応する能力値をX点上昇させるといった効果があります。ただし、〈奇跡の秘薬+X〉だけは能力値が上昇するのではなく、大成功として扱われるダイス目を20のみからX分だけ引き下げるといった効果があります。
 なお、便宜上これらの消費アイテムは「秘薬」という名称になっていますが、別に薬である必要はありません。この場面でフェルナンドがおこなったように、魔法を使ったということにしてもいいですし、指輪や魔術書など、べつの媒体のアイテムとして使ったことにしても構いません。

メイジー:
 ワタシは〈速さの秘薬+1〉を飲みます。SPDが12になった。

アルフォンス:
〈力の秘薬+1〉を飲む。STRが10になった。

エリオット:
〈知恵の秘薬+1〉を飲んだ。INTが10になった。

GM:
 続けて、このラウンドで使用予定の特殊行動カードを、最大2枚まで伏せた状態で場にセットしてください。

一同:
(特殊行動カードをセット)

1ラウンド目:イニシアチブ・フェーズ

GM:
 では、イニシアチブ・フェーズに移ります。敵NPCのイニシアチブは……。
(コロコロ)山の民が15、炎の精霊が13、風の精霊が23です。

エリオット:
(コロコロ)20。

フェルナンド:
(コロコロ)15。

アルフォンス:
(コロコロ)17。

メイジー:
 イニシアチブ・フェーズこそワタシの見せ場! いっくぞー!
(コロコロ)大失敗! ワタシの見せ場がなーい! 岩場に足を取られてつまずきましたー!

一同:
(笑)

GM:
 イニシアチブ値が出揃ったようであれば、それぞれのPCの駒をイニシアチブ・エリアに配置してください。

山の民戦1ラウンド目イニシアチブA

アルフォンス:
 このままだと、風の精霊に先手を取られるな……。だったら、ここでセットしておいた特殊行動カード【先制】を使用!
 オレは座学は嫌いだが、肉体強化系の魔法だけは得意で習得してんだ。クラスに書いてある“白魔法使い”は飾りじゃないぜ! 自分の足に強化の魔法を掛けて加速する。

【先制】
 イニシアチブ値に《D20》の出目を加算することができます。

アルフォンス:
(コロコロ)イニシアチブ値が35まで上昇!

フェルナンド:
 おお、見事に風の精霊をまくったな!

メイジー:
 これで、風の精霊が【かく乱】を使うのは阻止できたね!

【かく乱】
 自分の手番のときに使用でき、自分のイニシアチブ値を減少させた分だけ、イニシアチブ・エリアに存在する任意対象のイニシアチブ値を減少させることができます。なお、このとき、イニシアチブ値を減少させる対象を複数選択することもできます。

GM:
 そうはさせじと、山の民も【先制】を使います。山の民が前傾姿勢を取ると、そのスピードはさらにグンッと増して――。
(コロコロ)ぐあッ! 無駄弾だった……。19止まり。

フェルナンド:
 哀れだな(苦笑)。

山の民戦1ラウンド目イニシアチブB

GM:
 では、全員のイニシアチブ値が確定したところで、イニシアチブ値の大きい順に行動していきましょう。

アルフォンス:
 まずはオレ様の手番。風の精霊が動く前にこっちから詰め寄り、エンゲージ・エリア2に連れていく。

エンゲージ・エリア2に連れていく
 ここが『Plain D20』の最大の特徴。通称、「連れ込みバトル」です。
 イニシアチブ値の高いキャラクターは、好きな対象を好きなエンゲージ・エリアに連れていって、メイン要員として交戦することができます。自分の能力値と敵の能力値を見比べて、できるだけ優位に戦える敵を連れていくのがセオリーですが、イニシアチブ・エリアに残されている仲間のことも考えて、イニシアチブ値の高い敵を連れていかなければならないといった場合もあります。
 また、すでにほかの誰かがメイン要員となっているエンゲージ・エリアが存在する場合には、そのエリアにサポート要員として参加することもできます。

アルフォンス:
 そして、【一騎打ち】を使用!
「そこの風の精霊ッ! なんかムカつくッ!」

エリオット:
 じゃあ、ボクは山の民をエンゲージ・エリア1に連れていく。
「本当にボクなんかが戦えるのかな? ……でも、やるしかないんだッ!」

GM:
 ならば、山の民はエンゲージ・エリア1で【一騎打ち】を使用します。

エリオット:
 えッ!?

GM:
 エンゲージ・エリア1に残りのメンバーが入ってきて袋叩きにされるのは避けたいですからね。ここはやるかやられるかの勝負です。

フェルナンド:
 こうなると、俺とメイジーに選択の余地はないな(苦笑)。炎の精霊をエンゲージ・エリア3に連れていく。

メイジー:
 じゃあ、ワタシはフェルナンドのサポートに入った。

GM:
 では、イニシアチブ・フェーズの終了時に、エンゲージ・エリア2に入った風の精霊が【妨害】を使います。STRの使用を禁止しました。

【妨害】
 自分が参加しているエンゲージ・エリアにおいて、敵味方問わず指定した能力値を用いた攻撃を禁止します。

アルフォンス:
 うがあああぁぁぁ! なんだってーッ!?

エリオット:
 いや、風の精霊が【妨害】を持っていることは、あらかじめわかっていたことでしょ(苦笑)?

山の民戦1ラウンド目エンゲージ
1ラウンド目:エンゲージ・フェーズ(先攻)

GM:
 続いて、エンゲージ・フェーズに移ります。
 エンゲージ・エリア1の先攻をどうぞ。

エリオット:
 ボクは山の民をINTで攻撃するよ。
(コロコロ)秘薬の効果をあわせて、攻撃値は17。

GM:
 山の民の防御値は、(コロコロ)地形効果のペナルティが入って18です。

エリオット:
 じゃあ、ここで【追加攻撃】を使用。
(コロコロ)37!

【追加攻撃】
 攻撃値に《D20》の出目を加算できます。

エリオット:
 うーん、このままだと2点ダメージ止まりか。攻撃値があと2伸びれば3点ダメージなんだけどなぁ……。
 よし、ここはさらに【追加攻撃】を使用!

GM:
 うげッ!

エリオット:
「この力を使うのは危険かもしれない……。でもッ!」
 そう言うと、ボクはトランス状態に入って風を操りはじめるよ。そして、山の民に向けて連続してカマイタチを放った。
(コロコロ)あらら……。出目1で38止まりだ。

GM:
 それでも初撃で2点のダメージは痛いです。山の民の皮膚に幾筋もの傷跡が刻まれ、鮮血が飛び散りました。

2点のダメージ
 ダメージは攻撃値と防御値の差によって決定されます。攻撃値が防御値を上回っている場合は1点のダメージ、さらに10点超過するごとに追加で1点のダメージが加算されます。つまり、「(攻撃値-防御値)÷10」の小数点第一位を切り上げた値がダメージとなります。

GM:
 続いて、エンゲージ・エリア2の先攻をどうぞ。

アルフォンス:
 STRの使用を禁じられちまったからな。しかたないからINTで攻撃。
(コロコロ)11。

GM:
 風の精霊の防御値は、(コロコロ)23です。
 アルフォンスが風の精霊に攻撃しようとすると、風の精霊は大気にほどけて掻き消えてしまいました。しかし、その直後にアルフォンスの背後で風が舞ったかと思うと、風の精霊がふたたびその姿を現します。

アルフォンス:
「なんだこいつ!? 手ごたえがまるでねぇ!」

GM:
 次は、エンゲージ・エリア3の先攻をどうぞ。

フェルナンド:
 炎の精霊にDEXで攻撃。
(コロコロ)14。

メイジー:
 サポートの攻撃値は、(コロコロ)22。
 炎の精霊と対峙しながら、チラリとフェルナンドに視線を送ります。
「どっちが攻める?」

フェルナンド:
「俺が隙をつくるから、オマエはそこを狙え!」
 そう言って腰からダガーを引き抜くと、それを炎の精霊に向かって投げた。

メイジー:
 じゃあ、ワタシは炎の精霊がフェルナンドの攻撃を避けるのを見越して、そこに弓矢を放った。

サポートの攻撃値
 エンゲージ・エリアにサポート要員がいる場合、攻撃値や防御値はそのエリア内で最も高い人の値が有効となります。ただし、防御判定のときにメイン要員が大失敗してしまったときだけは例外で、その場合サポート要員は防御判定の機会そのものを失ってしまいます。
 なお、ここではたまたまメイジーが「どっちが攻める?」と発言しており、一見なんのことを言っているのか紛らわしいのですが、これはあくまでも攻撃の描写をどのようなものにするかの相談です。結果として与えたダメージの値がかわらなければ、だれがどのように攻撃したことにしても構いません。

GM:
 炎の精霊の防御値は、(コロコロ)4。メイジーの放った矢が炎の精霊の中核に深く刺さりこみました。2点ダメージを受けて、炎の精霊の耐久値は残り1点。炎の精霊のまとっていた炎がその火力を弱めます。しかし、まだ決定打とはならず、炎は完全にはなくなりませんでした。

メイジー:
「よかった。矢が効かなかったらどうしようかと思ってたんだけど……」

フェルナンド:
「そのときは魔法を使うまでだ」

1ラウンド目:エンゲージ・フェーズ(後攻)

GM:
 では、エンゲージ・フェーズの後攻に移ります。
 まず、エンゲージ・エリア1。山の民によるSTRを用いたエリオットへの攻撃です。
(コロコロ)あー、出目が低い。16。

エリオット:
(コロコロ)17で防御成功!
 ボクはトランス状態に入っているので本人としては無自覚な行動なんだけれど、振り下ろされた曲刀に対して下がるのではなく前にでて、柄の部分を無造作に手で受け止めた。

メイジー:
 さすエリッ(笑)!

山の民(GM):
「やるな……」

GM:
 そのエリオットの動きに、思わず山の民も感嘆の声を漏らしました。

GM:
 次は、エンゲージ・エリア2。風の精霊がDEXでアルフォンスに攻撃してきます。
(コロコロ)地形効果のペナルティが入って、目標値は16です。

フェルナンド:
 アルフォンスのやつ、弱点のDEXを突かれて耐えられるのか?

アルフォンス:
(コロコロ)なめんなッ、17!

GM:
 では、風の精霊が生じさせたカマイタチがアルフォンスに襲い掛かってくるわけですが――

アルフォンス:
 身の丈にあわないほど大きな両手剣を身体の正面に据えて風を防ぐ姿勢を取り、あわせてバックステップすることでそれから逃れた。

GM:
 そのアルフォンスの防御行動の前に、カマイタチは十分な威力を振るうことなく立ち消えてしまいました。
 最後は、エンゲージ・エリア3。炎の精霊がINTでフェルナンドたちに襲い掛かります。攻撃値は、(コロコロ)10です。

メイジー:
(コロコロ)うへぇ……6。

フェルナンド:
(コロコロ)12で防いだ。

GM:
 ならば、炎の精霊は【追加攻撃】を使用して攻撃値を上げてきます。
(コロコロ)あらら……。なんとか防御値は上回ったものの、13止まり。炎の精霊は火力を集中させてフェルナンドに放とうとしたのですが、先ほど中核に受けたダメージの影響で、思ったように炎を制御することができていません。

フェルナンド:
 だったら、こっちは【鉄壁防御】を発動。
「コンセントレーション!」
 防御値は、(コロコロ)21まで上昇。

【鉄壁防御】
 防御値に《D20》の出目を加算できます。

フェルナンド:
「そして消え去れッ!」
【カウンター】を併用して炎の精霊にダメージを1点与えた。

【カウンター】
 自分が参加しているエリアで最大の防御値を出し、かつ敵の攻撃値に勝った場合に使うことができ、攻撃値と防御値の攻守を逆転した扱いで、敵にダメージを与えることができます。

GM:
 では、フェルナンドの発動させた防御壁に阻まれた炎の精霊は、最後の火勢を使い切り、掻き消えてしまいました。

1ラウンド目:エンゲージ・フェーズ(一騎打ち:先攻)

GM:
 そして、【一騎打ち】の追加攻防へと入ります。
 まずは、エンゲージ・エリア1。

エリオット:
 ボクの番だね。山の民にINT攻撃。
(コロコロ)25!

GM:
 山の民の防御値は、(コロコロ)14。ということは、2点ダメージ?
 さようなら、山の民……。

フェルナンド:
 嘘(笑)?

エリオット:
 山の民が振り下ろした曲刀を片手でつかんだままの状態で、空いた手を舞を踊るかのように動かしてカマイタチを生じさせます。
 シュバン! シュバン! シュバババーンッ!

メイジー:
 GMが戦闘バランスは厳しめだって言ってたでしょ! それなのに、なんでチート級の能力発揮しちゃってるの(笑)!?

GM:
 では、エリオットが発生させたカマイタチによって切り裂かれた山の民は、ガクリと膝を落としました。戦闘不能です。
 しかし、山の民が倒されても、風の精霊はまだ活動を終えません。続いて、エンゲージ・エリア2の攻防です。

アルフォンス:
 ちくしょー。STRが使えねぇのがキツイなぁ……。INT攻撃。
(コロコロ)11。

GM:
 風の精霊の防御値は、(コロコロ)16。アルフォンスの攻撃を難なく回避しました。

1ラウンド目:エンゲージ・フェーズ(一騎打ち:後攻)

GM:
 では、一騎打ちの後攻。
 風の精霊がアルフォンスに対してDEX攻撃を仕掛けてきます。攻撃値は、(コロコロ)25。

アルフォンス:
(コロコロ)防御値は9。2点のダメージを受けた。
「痛ってーッ! なんなんだよ、この風はッ!」

メイジー:
 エリオットの出目が爆発した反動で、アルフォンスのほうにしわ寄せがきてるみたい(笑)。

GM:
 これで1ラウンド目の処理はすべて終了ですね。

山の民戦1ラウンド目エンゲージ結果
2ラウンド目:セット・フェーズ

GM:
 引き続き、2ラウンド目のセット・フェーズに入ります。

エリオット:
 そのタイミングでボクは意識を取り戻した。そして、目の前で膝をついて倒れている山の民の姿を見て驚いている。
「ハァ、ハァ、ハァ……。え? いったいなにが?」

フェルナンド:
 いったいなにが――って、お前のしわざだよ(笑)。

一同:
(特殊行動カードをセット)

2ラウンド目:イニシアチブ・フェーズ

GM:
 では、イニシアチブ・フェーズです。
 風の精霊のイニシアチブ値は、(コロコロ)9です。

メイジー:
(コロコロ)16。よし、先攻取った!

フェルナンド:
(コロコロ)13。

アルフォンス:
(コロコロ)8。

エリオット:
(コロコロ)9。

山の民戦2ラウンド目イニシアチブA

アルフォンス:
 負けてたまるかー! 【先制】を使用。
(コロコロ)ぐあぁー! 出目1かよ……。イニシアチブ値は9。

エリオット:
 ボクも【先制】を使うね。
(コロコロ)よしッ、イニシアチブ値は28!

メイジー:
 ……アナタたち、ワタシが先攻取ったって言ってるのに、なんでそこまでしてひとの見せ場を取りたがるの(笑)?

エリオット:
 え? だって、どうせなら自分が活躍できるエンゲージ・エリアに入りたいじゃない(笑)?

山の民戦2ラウンド目イニシアチブB

エリオット:
 ――ってことで、風の精霊をエンゲージ・エリア1に連れて行きまーす。

フェルナンド&メイジー&アルフォンス:
(サポート要員としてエンゲージ・エリア1に移動)

山の民戦2ラウンド目エンゲージ
2ラウンド目:エンゲージ・フェーズ(先攻)

GM:
 では、エンゲージ・エリア1の先攻をどうぞ。

エリオット:
 風の精霊に対してINTでアタックします!
「精霊さん、自然に還って……」

一同:
(コロコロ)

フェルナンド:
 最大攻撃値は俺の20だな。

GM:
 風の精霊の防御値は、(コロコロ)7です。2点のダメージ受けて、風の精霊の残り耐久値は1点になりました。

2ラウンド目:エンゲージ・フェーズ(後攻)

GM:
 続けて、風の精霊の反撃です。DEXによる攻撃で、(コロコロ)攻撃値は15です。

一同:
(コロコロ)

メイジー:
 防御値26で防いだよ。

山の民戦2ラウンド目エンゲージ結果
3ラウンド目:セット・フェーズ

GM:
 それでは、3ラウンド目に入ります。

一同:
(特殊行動カードをセット)

3ラウンド目:イニシアチブ・フェーズ

GM:
 風の精霊のイニシアチブ値は、(コロコロ)21です。

一同:
(コロコロ)

メイジー:
 はーい、ワタシのイニシアチブ値は22です。

GM:
 ぐッ、あと一歩で先攻が取れたのに……。

山の民戦3ラウンド目イニシアチブ

メイジー:
 風の精霊をエンゲージ・エリア1に連れ込みます。

一同:
(残り全員がサポートへと移動)

山の民戦3ラウンド目エンゲージ
3ラウンド目:エンゲージ・フェーズ(先攻)

メイジー:
 攻撃手段はINTを選択するから、あとはみんなでよろしくね!

一同:
(コロコロ)

フェルナンド&アルフォンス:
 大失敗(笑)。

エリオット:
 ボクが一番高くて、15。

GM:
 風の精霊の防御値は、(コロコロ)12です。1点のダメージが通ったので、その攻撃によって風の精霊は無力化されます。

エリオット:
 じゃあ、ボクは精霊使いとしての力を持っているので、風の精霊の中核を直接つかんで術式を解読すると、それを解除して風の精霊を霧散させます。
「自然にお還り……」

メイジー:
 なんだか、エリオットの主人公補正が凄いことになってるんだけど(笑)。さすエリ過ぎるよ。

フェルナンド:
 まさに、エリオットの独り舞台だったな。

アルフォンス:
 んじゃ、オレはその霧散していく風の精霊の残骸に向かって両手剣を振り回した。
「うりゃーッ! ぶっ倒してやったぜッ! 見たか、オラーッ!」

エリオット:
 うわぁ、格好悪い(笑)。

GM:
 はい。何はともあれ、これにて戦闘終了となります。

山の民戦3ラウンド目エンゲージ結果

GM:
 さて、このあとは膝をついている山の民のイベントへと続くことになるのですが、その前に、まずはドロップアイテムの処理をしてしまいましょう。
 フェルナンドから順に、倒した敵ごとに《セッション中に消費したアイテム数+敵のレベル-倒したラウンド+D20》のロールをおこなってください。ここまでに消費したアイテムは4つです。達成値が15以上の場合はアイテムがドロップしたことになり、さらに《D20》ロールをおこなって入手アイテムを決定します。

フェルナンド&メイジー&アルフォンス:
(コロコロ)

GM:
 では、〈速さの秘薬+1〉と「+2の武器」がドロップしました。
 武器については、このタイミングでSTR、DEX、INTのどれにボーナスがつくかを任意に決定してください。

エリオット:
 ボクたちの手薄なところはDEXなんだよね……。そこを強化しておいたほうがいいのかな?

フェルナンド:
 いや、得意技として【追加攻撃】を取っているエリオットをアタッカーだと考えて、エリオットの長所であるINTを伸ばしておくのがいいと思う。今回の戦闘で一番活躍したのもエリオットだったしな。
 それに、INTにボーナスのつく武器であれば、さらに上質なものが手に入ってエリオットが使わなくなったとしても、俺が有効に使える。

メイジー:
 さすが、フェルナンド。隙のない選択だね。

アルフォンス:
 異議なし。

GM:
 では、〈速さの秘薬+1〉と〈武器:INT+2〉を入手予定アイテムリストにプールしておきますね。




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