GM:
さて、ここから闇との戦いをはじめていくわけですが、この戦闘におけるレイモンドの扱いに関しては特殊な処理が発生しますので、事前に説明しておきます。
レイモンドは友軍として戦闘に参加しますが、通常ユニットとしては扱わず、サポートキャラクターとして扱います。レイモンドの耐久値は4点あり、それを使い切るまで次のことをおこなってくれます。
ひとつは、「1ラウンドに1回、誰かが受けたダメージを肩代わりしてくれる」というものです。そして、もしラウンドの最後までレイモンドが誰のダメージも肩代わりしていなかった場合、もうひとつの「任意の敵に1点のダメージを与える」という行動をとってくれます。
一同:
おおー!
GM:
それと、この戦闘には時間制限があります。ある程度ラウンドが経過すると強制的に戦闘が終了して好ましくないイベントがはじまるので、できるだけ早めに終わらせられるように頑張ってくださいね。
GM:
では、さっそく敵の戦闘力推測から処理していきましょう。闇鴉に対してはINTで判定してください。
一同:
(コロコロ)
エリオット:
25でどう?
GM:
25であれば、闇鴉のスペックはフルオープンです。
GM:
続いて、闇人はSTRで判定してください。
一同:
(コロコロ)
フェルナンド:
まあまあだな。25。
GM:
闇人のスペックもフルオープンです。
フェルナンド:
どっちも【執念】持ちとか、うっとうしいな(笑)。
メイジー:
倒しても倒してもキリがないって感じだね。そうなると【無効化】、もしくは【一騎打ち】か【カウンター】が欲しいかな……。
GM:
次は地形効果の決定です。
一同:
(コロコロ)
フェルナンド:
16。
メイジー:
19。
アルフォンス&エリオット:
15。
GM:
そうすると、エンゲージ・エリア1と3と4にINT-1のペナルティ、エンゲージ・エリア2にINT-2のペナルティが発生します。なんだか、INTのペナルティばっかりですね(笑)。
エリオット:
ボクにとっては美味しい(笑)。
GM:
では、ドロー・フェーズに入ります。
メイジー:
さー、特殊行動カードを引こう! いいのこいッ!
一同:
(山札から特殊行動カードをドロー)
メイジー:
あああああああああああああ……。誰か助けてーッ!
フェルナンド&アルフォンス:
(笑)
エリオット:
今回は相手も雑魚みたいだし、薬は温存しておく?
フェルナンド:
いや、今後のアイテムドロップ率を上げておくためにも使っておく。〈知恵の秘薬+1〉を飲んだ。
アルフォンス:
オレも〈奇跡の秘薬+1〉を飲んでおく。
エリオット:
なるほど……。じゃあ、ボクも〈奇跡の秘薬+1〉を飲んだ。
一同:
(特殊行動カードをセット)
GM:
それでは、特殊行動カードのセットが終わったところで、1ラウンド目のイニシアチブ値を決定していきましょう。
(コロコロ)
一同:
(コロコロ)
アルフォンス:
ここで【先制】を使用。
(コロコロ)うわぁ……。よりによって出目1かよ……。イニシアチブ値は9止まり。
メイジー:
アルフォンスはここまで逆の意味ですごいよねー。ある意味、調子いいよねー(笑)。
フェルナンド:
俺も【先制】を使用しておく。
(コロコロ)ゲッ、こっちも出目1だ。20止まり。
メイジー&エリオット:
(笑)
GM:
周囲は真っ暗な森の中ですから、きっと木の根にでも足を引っかけてしまったのでしょうね。
GM:
では、闇鴉Bから行動します。まず、闇鴉BはメイジーをINT-2のペナルティがついたエンゲージ・エリア2に連れて行きます。
メイジー:
ぎにゃー!
GM:
続いて、闇鴉Aがアルフォンスのことをエンゲージ・エリア1に連れて行きます。
アルフォンス:
「きやがったなッ!」
エンゲージ・エリア1で【一騎打ち】を使っておく。
エリオット:
ボクは闇人Cをエンゲージ・エリア3に連れていくね。
フェルナンド:
くそ……。早々にいいエリアを取られてしまったな……。仕方ない。闇人Aをエンゲージ・エリア4に連れ込む。
GM:
そして、闇人Bはエンゲージ・エリア2のサポートに入ります。
メイジー:
望むところよ!
フェルナンド:
イニシアチブ・フェーズの終わりに、エンゲージ・エリア3で【妨害】を発動。DEXの使用を禁止した。
GM:
では、1ラウンド目の先攻をエンゲージ・エリア1から。闇鴉AによるINT攻撃です。(コロコロ)こちらの攻撃値は7。
アルフォンス:
(コロコロ)ペナルティ込みで、防御値13はしのぎ切った。
GM:
続いて、エンゲージ・エリア2。闇鴉Bと闇人BがINTで攻撃してきました。
(コロコロ)闇鴉Bの攻撃値16が目標値になります。闇鴉が響かせる怪音が、メイジーの三半規管を激しく揺さぶりました。
メイジー:
ペナルティがつくからINTは0扱いになっちゃう(苦笑)。
(コロコロ)9です。1点ダメージを受けて、耐久値は残り1点。
「うッ、気持ち悪い……」
GM:
ここでレイモンドにダメージを肩代わりしてもらうこともできますが、どうしますか?
メイジー:
まだ大丈夫。それよりも、攻撃に参加してもらうほうが重要だしね。
エリオット:
次はボクの番。闇人Cに対してINTで攻撃。
(コロコロ)くそー、19か。
GM:
闇人Cの防御値は、(コロコロ)ペナルティ込みで12。1点のダメージを受けました。
フェルナンド:
俺は闇人AにINTで攻撃。
(コロコロ)11。どうも出目が悪いな……。
GM:
闇人Aの防御値は、(コロコロ)ペナルティ込みで3。1点ダメージを受けました。
GM:
続いて後攻です。エンゲージ・エリア1からどうぞ。
アルフォンス:
STRで闇鴉Aに攻撃。
(コロコロ)19。
GM:
闇鴉Aの防御値は、(コロコロ)10。1点ダメージを受けて耐久値が0点になりましたが、ここで【執念】を発動させます。
一度は霧散しそうになる闇鴉Aですが、追加耐久値1点を得て復活! ふたたび鳥の姿を形作ります。
メイジー:
ワタシは弓で闇鴉Bに反撃する。DEX攻撃。
(コロコロ)あ、ひっく。14。
GM:
(コロコロ)闇鴉Bは回避値23で、メイジーの放った矢をヒラリと避けました。
続いて、エンゲージ・エリア3。闇人CがエリオットにSTRで攻撃します。
(コロコロ)11。
エリオット:
(コロコロ)32。大成功したものの、【カウンター】を持っていないから意味がないや(笑)。
GM:
最後にエンゲージ・エリア4。闇人Aのフェルナンドへの攻撃は、DEXが【妨害】されているのでSTRで行います。力任せに腕を振り回してきました。
(コロコロ)10。
フェルナンド:
(コロコロ)おっと、あぶない。ピッタリ10で防いだ。
GM:
さて、次は一騎打ちの追加先攻ですね。闇鴉AがアルフォンスにINTで攻撃してきます。怪音の攻撃値は、(コロコロ)14。
アルフォンス:
(コロコロ)20で防いだ。
アルフォンス:
一騎打ちの後攻。闇鴉Aに対してSTRで反撃。
(コロコロ)14。
GM:
闇鴉Aの防御値は、(コロコロ)6……なので、1点のダメージが入ります。その攻撃で闇鴉Aは消滅しました。
これで1ラウンド目の処理がすべて終了したわけですが、誰もレイモンドにダメージの肩代わりをしてもらわなかったので、最後にレイモンドのサポート攻撃が発生します。さて、レイモンドにはどの敵を攻撃してもらいますか?
エリオット:
「レイモンド先生、こいつを! こいつを攻撃してください!」と言って、目の前の闇人Cを指さします。
GM:
了解です。それでは、戦況を確認したレイモンドは――
レイモンド(GM):
「そこだッ!」
GM:
――と叫んで跳躍すると、闇人Cのことを一刀両断しました。その一撃で闇人Cの耐久値は0になります。しかし、闇人は一旦霧状になるものの、【執念】を発動させ、ふたたび集約して人の姿を形作っていきます。
エリオット:
「そうはさせないよッ!」と言って、【無効化】を使用。風でその闇を霧散させた。
GM:
では、闇人Cは人型をつくることができずに、そのまま掻き消えていきました。
エリオット:
「さすがです、先生!」
レイモンド(GM):
「エリオットこそ、ナイスサポートだ。この調子で一気に蹴散らすぞ!」
エリオット:
「はいッ!」
フェルナンド:
エリオットの奴、すっかりデレたな(笑)。
GM:
では、2ラウンド目のセット・フェーズに入ります。
一同:
(特殊行動カードをセット)
GM:
続いて、イニシアチブ・フェーズです。
(コロコロ)
一同:
(コロコロ)
アルフォンス:
イニシアチブ値22は、闇人Bとタイだな。
GM:
イニシアチブ値が同値だった場合は、手番が回て来たところで《D20》ロールのタイブレークを行います。
(コロコロ)闇人Bは16です。
アルフォンス:
(コロコロ)11。くそーっ。
GM:
では、闇人Bから行動を開始します。闇人Bはメイジーを連れて、エンゲージ・エリア2に入ります。
アルフォンス:
待った! 【ガード】を発動。
「メイジーッ! ボケッとしてんじゃねぇッ!」
GM:
では、闇人Bはメイジーの代わりにアルフォンスのことを連れて、エンゲージ・エリア2に入りました。ここでメイジーはサポート要員としてエンゲージ・エリア2に入ることもできますが、どうしますか?
メイジー:
うーん。ここはサポートせずに、ほかの敵と戦うことにする。ワタシは闇鴉Bをエンゲージ・エリア1に連れ込んだ。
GM:
では、闇人Aはエリオットをエンゲージ・エリア3に連れ込みます。
エリオット:
「く、くそ……ッ」
フェルナンド:
この状況で一番やばいのはINT-2のペナルティがついたアルフォンスか? じゃあ、そのサポートに入っておく。
エリオット:
ボクは、イニシアチブ・フェーズの終了時に、エンゲージ・エリア3に【妨害】を使用しておくよ。STRは使わないでね。
メイジー:
じゃあ、ワタシの攻撃からだね。闇鴉BにDEXで弓を撃ちまーす!
(コロコロ)よし、27!
GM:
闇鴉Bの防御値は、(コロコロ)9。2点のダメージが入りました。その攻撃で闇鴉を構成していた闇の塊が一度ほどけるのですが、そこで【執念】が発動します。拡散した闇がふたたび密集して鴉の姿を形作りました。
続いて、エンゲージ・エリア2。闇人BがアルフォンスたちにDEXで攻撃します。
エリオット:
DEXでの攻防ということは、それぞれの能力値が2と3と3っていう、とても低レベルな争いに(笑)。
一同:
(笑)
GM:
では、闇人Bが口元から触手のようなものを伸ばしてきました。
(コロコロ)攻撃値は15です。
アルフォンス:
(コロコロ)ガキーンッ! 19で防いだ。
フェルナンド:
俺がサポートする必要もなかったな。
GM:
次は、エンゲージ・エリア3です。闇人Aのエリオットに対する攻撃ですが、STRが封じられているのでDEXを選択します。
(コロコロ)攻撃値は5です。
エリオット:
(コロコロ)19で防御成功。コフィーンッ!
GM:
それでは、後攻に移ります。エンゲージ・エリア1。闇鴉BがメイジーにINTで攻撃します。
(コロコロ)ペナルティ込みで10。
メイジー:
(コロコロ)11。なんとか堪えた。
アルフォンス:
じゃあ、エンゲージ・エリア2の後攻、闇人BへSTRで攻撃!
(コロコロ)攻撃値は24。
フェルナンド:
(コロコロ)サポートは20。
GM:
闇人Bの防御値は、(コロコロ)6です。2点のダメージを受けると倒されてしまうので、【執念】を発動させます。残り耐久値が1点の状態で復活しました。
GM:
そして、エンゲージ・エリア3の後攻。
エリオット:
闇人AにINTでアタック!
(コロコロ)ペナルティが入って、16。
GM:
闇人Aの防御値は、(コロコロ)5。2点のダメージを受けて耐久値0点。【執念】を使って、残り耐久値1点で復活します。
これで、2ラウンド目が終了となりましたので、最後にレイモンドのサポート攻撃が発生します。
メイジー:
今残っているすべての敵の耐久値が1点になってるはずだよね。
フェルナンド:
じゃあ、INT攻撃が厄介な闇鴉を攻撃してもらおう。
GM:
了解です。では、レイモンドが闇鴉Bに斬りかかります。
レイモンド(GM):
「この攻撃を受けてみろッ!」
GM:
ズバババババババーンッ! レイモンドが闇鴉Bを倒しました。
メイジー:
レイモンド先生って、すごーい! すごーい……便利(笑)。
一同:
(笑)
GM:
(ひどい 笑)
GM:
はい、次いきますよ。3ラウンド目のセット・フェーズです。
メイジー:
もう3ラウンド目か……。今手元にある特殊行動カードはもう使うことなさそうだし、リディールするね。
メイジー:
うわぁ! なに、これ! なんでこのカードが戻ってくるの(笑)?
アルフォンス:
あるある。要らないカードほど、何度でもよみがえるのさ(笑)。
フェルナンド&メイジー&エリオット:
(特殊行動カードをセット)
GM:
では、イニシアチブ・フェーズに入ります。
(コロコロ)
一同:
(コロコロ)
アルフォンス:
(コロコロ、コロコロ)ドバーッ! 2回大成功して、59!
「ようやく調子がでてきたぜーッ!」
一同:
(笑)
アルフォンス:
闇人Bをエンゲージ・エリア2に連れ込む。
メイジー:
じゃあ、ワタシは闇人Aをエンゲージ・エリア1に連れ込んだ。
エリオット:
バランス的に、ボクがアルフォンスのサポートに入るほうがいいよね。
フェルナンド:
まあ、どっちでもいいだろうが、そうなると俺はメイジーのサポートだな。
GM:
では、エンゲージ・エリア1の先攻をどうぞ。
フェルナンド:
ここはINTで攻撃するのが有利だな。
メイジー:
わかった。それじゃ、闇人AにINT攻撃するね。
(コロコロ)うッ! 大失敗。
フェルナンド:
(コロコロ)俺の攻撃値は19。
GM:
闇人Aの防御値は、(コロコロ)ペナルティ込みで10。1点のダメージです。その一撃で闇人Aが掻き消えていきました。
アルフォンス:
続けて、エンゲージ・エリア2の先攻!
「エリオット、オレにあわせろッ!」
STRで闇人Bに攻撃。
(コロコロ)攻撃値は21。
エリオット:
STR攻撃かぁ。ボク、そういった方面のことって苦手なんだよなぁ……。
(コロコロ)攻撃値は6。そして、【追加攻撃】を使用。
(コロコロ)出目が1で、攻撃値が7になった(笑)。
「えいッ☆」
フェルナンド:
なんだか、エリオットの出目がひどくなってきたな(笑)。
GM:
闇人Bの防御値は、(コロコロ)14です。アルフォンスの攻撃によって1点のダメージが入ったので、闇人Bは掻き消えてしまいました。
それですべての闇の塊を倒すことができました。
GM:
さて、それではシーンを再開する前に、ドロップアイテムの処理を行います。ここまでに消費したアイテムは8つです。
一同:
(コロコロ)
GM:
〈技の秘薬+1〉と〈力の秘薬+2〉と〈技の秘薬+2〉が入手予定アイテムリストにプールされました。どうやらこの先、ソフィア婆さんは相当頑張ることになりそうですね(笑)。
メイジー:
でも、技の秘薬に偏り過ぎだよ。ワタシひとりじゃこんなに消化しきれない(笑)。
エリオット:
まあ、そのときは防御用にみんなで飲めばいいよ。
GM:
では、シーンを再開します。
あなたたちの攻撃によって、周囲の闇が打ち払われていきました。
メイジー:
「これで、とりあえず大丈夫かな? みんな、大丈夫?」
エリオット:
「な、なんとか……」
フェルナンド:
「なんだったんだ、あいつら?」
GM:
そうやって、あなたたちがほっと一息つこうかとしたところで、レイモンドが声を張り上げました。
レイモンド(GM):
「待てッ! 集中を切らすなッ!」
GM:
レイモンドが警告するのとほぼ同時に、周囲にさらなる闇の塊が姿をあらわしました。ざっと見たところ、少なくとも10体以上の闇の塊が確認できます。
メイジー:
「そ、そんな……」
レイモンド(GM):
「一体一体は大した敵でもないが、これではいくら倒してもキリがない。このままではいずれジリ貧だ……」
GM:
そう言うと、レイモンドは神妙な面持ちで、あなたたちの顔をチラリと見ました。そして、こう口にします。
レイモンド(GM):
「いいか、よく聞け。俺が活路を切り開く。その隙に、お前たちは村に向かって走れ。わかったな?」
エリオット:
「えッ!? レイモンド先生を残して、ボクたちだけで逃げろって言うんですか!?」
GM:
さて、この選択については悠長に考えている時間などありません。瞬間的に判断する必要があります。あなたたちはどうしますか? もしくは、「悩んでいる」と答えてください。
エリオット:
悩んでいる!
GM:
了解です。では、少なくともエリオットは悩んでいたということで、判断が遅れてしまいましたので、そのあいだに周囲の闇の数はさらに20体、30体と増えていってしまいます。その中には先ほどあなたたちが倒したものの数倍の大きさを持つ個体もありました。おそらくは、上空でクレメンタインに襲い掛かっていたタイプです。
レイモンド(GM):
「くッ……。もはや退路をつくることすら、ままならんか……」
GM:
そう口にしたレイモンドの顔に焦燥感が漂います。
そうこうしているうちに、闇はその圧倒的な数をもって、あなたたちを囲む円の幅を徐々に狭めつつ目前まで迫ってきました。