GM:
さて、宮国紀行の第2話目を開始します! セッションの最初に行うのは……前回得た経験点の配布です。
一同:
おーッ!
GM:
まず、セッション成功経験点ですが、無事にカダ率いる野盗を退けることに成功したので、各自500点入ります。そして、戦闘によって得られた経験点については、途中でパーティーを分断しているために差が出ていまして、野盗を各個撃破したときに西側へ向かったエルド、セルダル、ジャナンには14点、東側へ向かったアゼル、イーサ、アルには24点の経験点がそれぞれ入ります。さらに、アゼルとセルダルは、ジャナンの指導のもとで剣の稽古を行ったという描写がセッション中にありましたので、1日の訓練分として10点の経験点が入ります。
アゼル:
未使用経験点が2,000点を超えたぞ。
エルド:
成長は……今のところ特にありません。
イーサ:
俺も成長はなし。
アゼルとイーサは、戦闘レベルを3にできるだけの経験点がたまったのにもかかわらず、レベルアップを保留しました。なぜそうしたのか、本人たちに確認したわけではないので不確定ですが、もしかすると、“可能性”の回復機会を先延ばしにするためだったのかもしれません。
LOSTでピンチになったときに重宝する“可能性”の使用回数は、戦闘技能レベルを向上させて戦闘レベルと等しくなったときに回復します。純粋な戦闘力の向上だけを目的とすれば戦闘レベルを高めた方が有利ですが、“可能性”の回復タイミングを調整するのもまた有効な選択肢のひとつです。
GM:
経験点の配布が終わったら、次は買い物です。前回のセッション中、後回しにしていた旅道具の買い物を行ってください。時間が前後してしまいますが、ここで野盗退治で入手した報酬金を使ってもらっても構いません。
ちなみに、水と食料については各自が用意する必要はありません。それらについては隊商がまとめて管理することになります。水と食料をめいめいに管理した場合、それらが不足したときに要らぬ混乱を招きかねませんからね。それらの費用については、あとで隊商の護衛として得られる報酬から差し引いておきます。
アゼル:
了解。そっちのほうがこっちとしても楽だし問題ない。
GM:
ただし、水袋については各自で所持しておいてください。隊商は水を樽に入れて運び、その樽から隊商長が必要な分だけの水を各自の水袋に入れてくれることになります。便宜上、人間が1日に必要とする水の量は2リットルとなりますので、それを踏まえて水袋のサイズを選んでください。そのほか、装備・道具の購入は各自ご自由に。
エルド:
荷物は好きなだけ持っていって良いんですか?
GM:
重量制限だけは考慮してください。通常、隊商は移動ランク7(一般的な人間の歩行速度より少し遅い程度)で行軍します。重い荷物を持ってその速度を維持することになると、疲労が蓄積されて、そのうち行動不能に陥ってしまいますから注意してくださいね。
エルド:
わかりました。あと、消費している精神点などの回復はどうすれば良いですか?
GM:
前回の終りの直後に就寝したとして、出発の集合時間までには11時間あります。精神点は3時間の睡眠毎に回復していくので、3回分の回復判定を行えます。
アゼル:
俺は全快だから問題なし。
エルド:
できる限り休みます!
GM:
エルドはかなり精神点を消費していますからね。ですが、エルドの泊まっている宿って安宿でしたよね……。安宿は回復しにくいんですよ。宿を変えたりしますか?
エルド:
うーん、そのままで……。そのかわり、1時間寝坊して12時間休みます。
アゼル&イーサ:
(笑)
アゼル:
説明中にこっそり合流してくるわけか(笑)。
GM:
え……? たしかに、集合してすぐ出発というわけではなく、行軍前の事前説明や荷積みなどの時間もありますので、1時間遅刻しても出発までには間に合うでしょうが……。そんなことをすれば隊商内での印象が悪くなってしまいますよ?
エルド:
少しくらい大丈夫ですよ。
こうしてマイペースを貫いて安宿で睡眠をとることにしたエルドでしたが、その図太い神経は本物でした。
エルド:
では、精神点の回復判定を行っておきます。(コロコロ)6ゾロ込みで、合計7点回復しました。
GM:
なんと!
イーサ:
色んな意味で、さすがはエルドだな……。俺は高級な宿屋で9時間分休むことにするよ。(コロコロ)生命点は回復せず、精神点は合計4点回復。
GM:
ん? イーサは自分自身で“キュア・ウーンズ”を唱えられるじゃないですか! 生命点にダメージが残ってるなら、せめてそれを回復させてから休みましょうよ!
イーサ:
いや……なんとなく……(汗)。
GM:
まあ、本人がそれで良いなら構わないんですけどね……。では、準備が整ったところで早速始めましょうか。