GM:
さて、無事に巨大砂蟻を撃退することに成功したあなたたちですが――
テント内のアゼル:
早く俺の戦意喪失を治してくれ~。
GM:
誰か、アゼルの隠れているテントの中に行って、戦闘が終わったことを教えてあげてください(笑)。戦闘が終了したことがわかれば、その段階で戦意喪失状態から回復して構いませんよ。
エルド:
さっきの様子からすると、この蟻との戦闘はアゼルさんにとってトラウマになりそうですね。
テント内のアゼル:
確実に夢に出てきそうだ。
アル(GM):
アルは手に持った明かりで周囲を警戒し、ほかに敵がいないことを確認すると、「皆、無事か?」と言って一人ひとりの姿を確認していきます。
テント内のアゼル:
全然無事じゃないぞ~。
GM:
アルのかざした明かりの端のほうを、ちょろちょろと歩いていくラーテルの姿がかすめます。そして、ラーテルは闇の中へと消えていきました。ここで、《スカウト技能+知力ボーナス+2D》の判定を目標値7で行ってください。
エルド:
(コロコロ)ぴったり7で成功です。
GM:
ならば、エルドはチラリと見えたラーテルの毛皮に、薄っすらと血が滲んでいることに気がつきました。
テント内のアゼル:
あの蟻の攻撃を受けていて無事だったってことか? 凄いな。
GM:
ラーテルはライオンの攻撃を受けても耐え切れるだけの防御力を誇りますからね。
エルド:
「いま、ラーテルの姿が見えましたが、どうやら怪我を負っていたみたいですね。もしかして、巨大砂蟻はあのラーテルのことを追ってここまで来たんでしょうか?」
アル(GM):
「だとしたら、ミツオシエじゃあるまいし、厄介なものを運んできてくれたもんだ……」そこまで言ってから、アルはアゼルの姿が見えないことに気がつきます。
「そういえば、アゼルの奴はどこにいった?」
GM:
喧騒を聞きつけたシシュマンたちもテントから出てきて姿を見せ、その場に見当たらないのはアゼルひとりだけとなります。
テント内のアゼル:
やばいな。アゼル株が大暴落だ。士気判定恐ろしいわ。今後の対策を考えないとな……。
エルド:
「アゼルさんだったら凄い勢いでテントの中に走っていきましたが、大丈夫ですかね?」
イーサ:
「ひどい怪我を負っていたからな。ちょっと具合を見てやるか」そう言って、テントの中に入っていく。
アゼル:
テントの中にイーサが入ってきたなら、驚いて思わず後ずさった。
イーサ:
「おい、アゼル。大丈夫か? 戦闘は終わったぞ」
とりあえず怪我を癒さないとな。“瞑想”して“キュア・ウーンズ”を唱える。(コロコロ)うッ……1ゾロだ。
GM:
神はその祈りを受け付けませんでした……。
イーサ:
なぜだ(苦笑)?
LOSTの白魔法はあくまでも技術のひとつであって神の奇跡ではないのでこの発言は冗談ですが、このようにシチュエーションにばっちり嵌ったダイス目が出ると、ダイスの神様の存在を感じずにはいられません(笑)。
アゼル:
もういいよ……。俺はイーサの言葉に安堵して、そのまま気絶して眠りにつく。
イーサ:
そうか。なら、ひとまず外に出て――
アゼル:
うぉーいッ! 本当に回復してくれないのかよ。傷チェックが外れてないから、そのまま寝ちゃうと死んじゃうかもしれないんだぞ!
イーサ:
冗談だよ、冗談(笑)。
イーサはあらためて、アゼルの生命点が全快するまで“キュア・ウーンズ”を繰り返し唱えました。
イーサ:
これでもう大丈夫だな。それじゃ、アゼルの怪我が完全に回復したことを確認したら、テントから出て行く。
エルド:
ところで今は何時くらいなんですか?
GM:
もう少しで3時になるところですね。まだあたりは真っ暗です。
アル(GM):
「こうなると、アゼルに見張りを続けさせるわけにもいかないな。仕方ない。代わりに俺が見張りにつくとしよう」
イーサ:
「そうだな。とりあえずアゼルの怪我は癒しておいたが……精神的なダメージのほうが心配だ」
ハージ(GM):
アルとそんことを話をしているイーサのところへ、ハージが駆け寄ってきました。
「イーサさん。ほかの人の心配をするのも良いですが、あなた自身の傷も癒しておかないと……」
イーサ:
「あ、ああ……。そうだな……」とは言ってもすでに精神点が限界だ……。
ハージ(GM):
「じっとしていてください」そう言うと、ハージはイーサの傷に手を当てて目を閉じ、“瞑想”してから“キュア・ウーンズ”を唱えます。(コロコロ)6点回復。
イーサ:
それで完全回復まであと1点のところまで回復した。
「助かった。ありがとう」
ハージ(GM):
「いえ。私はこんなことでしかお役に立てませんので……」
シーン外のアゼル:
おやおや~? 全快するまでは回復してくれないのか?
GM:
うーん。
(しばらく考えてから)
1点くらいならそのままでいいでしょう。
シーン外のアゼル:
これでハージさんのイーサに対する扱いがわかったな(笑)。
イーサ:
……。
アル(GM):
「さて……。魔法を使った者は少しでも休んでおいたほうがいいな。セルダル。悪いんだが俺と一緒に見張りについてくれ」
セルダル(GM):
「ま、こーゆーことになったからには仕方ねーな」
エルド:
「それでは、お言葉に甘えて休ませてもらいます」と言って、僕はテントの中に入っていきました。
イーサ:
「すまないな。それじゃ任せたぞ」
俺も残り精神点が0点だからな。ここは大人しく休んでおこう。
GM:
こうして、エルドとイーサも休むこととなったわけですが、ただ休むよりもきっとこうしておいたほうが良いですね……。
ニルフェル(GM):
「では、皆さんが眠りにつくまで、気持ちの安らぐ曲を演奏しておきます」
精神点の回復率を上げるために、環境ランクを良くしておきましょう。
イーサ:
ありがたい。
シーン外のアゼル:
すでに寝ちゃってるアゼル兄さんは安らげないよ?
エルド:
アゼルさんは精神点を消費してないんですから、どうでもいいですよ(笑)。
ニルフェル(GM):
(コロコロ)ニルフェルの演奏によって精神点自然治癒判定の環境ランクが1つ上がりました。
GM:
では、朝になるまでに3時間休めますので、各自精神点の自然治癒判定を1回ずつ行ってください。
イーサ&エルド:
(コロコロ)回復せず(苦笑)。
GM:
あらら。せっかく環境ランクを上げたのに、残念でしたね。
ならば、そのまま時間が経過して朝になります。本来の計画であれば5時に起床する予定だったのですが、夜間に戦闘もありましたので6時に起床することとなります。