LOST ウェイトターン制TRPG


宮国紀行イメージ

宮国紀行 第8話(08)

GM:
 それでは、海賊バッツ戦を開始します。まずはエルドの行動からです。

エルド:
 じゃあ、ダガーを鞘から抜いて構えます。
 続けて手下Bに攻撃します。

手下B(GM):
 了解です。バッツ以外の海賊たちの回避値は一律で9です。

エルド:
(コロコロ)命中して、ダメージは3点。ミニマムです(苦笑)。

手下B(GM):
 ならば、その攻撃は革鎧で止まり、手下Bにダメージを与えることはできませんでした。

バッツ(GM):
 先手を打って攻撃してきたエルドに対し、バッツは開いている片目を大きく見開き、「ほう、この状況で刃向うってぇのか。だったら、こっちも容赦はしねぇ」と言い放ちます。

エルド:
「陸に上がった河童がなにをほざく!」

 いつになく強気な口調で、エルドがバッツのことを挑発します。最初はPCたちを捕縛しようと考えていた海賊たちも、PC側から先制攻撃をされたのであれば、手段を選んでいられません。

手下A(GM):
「おかしら、ここはオレが!」そう言って、バッツの背後に控えていた手下Aが前に出てこようとします。

バッツ(GM):
 しかし、バッツは「まあ、オマエはそこで見てろ。ここはオレがやる」と言って、それを制しました。

イーサ:
 バッツのやつ、余裕かましやがって。もしかすると、こいつ相当格上なんじゃないか?

GM:
 さあ、どうでしょうね(苦笑)?

手下B(GM):
 続いて、エルドに斬りつけられた手下Bが、「ヤロウ、ふざけやがってッ!」と言って、カトラスを鞘から引き抜きました。

イーサ:
 じゃあ、俺はまず落としたダガーを拾う。
 続けてバッツに攻撃。

バッツ(GM):
 バッツの回避値は14です。

イーサ:
 回避値14? やっぱり、高いな……。(コロコロ)命中値は14。同値は命中せず。

バッツ(GM):
 であれば、バッツはその巨体に似合わず、無駄のない動きでイーサの攻撃を避けました。

エルド:
 見切られたって奴ですね。まるで『三国志演義』に登場するどこぞの武将のような動きです。

 セッション中はとくに触れませんでしたが、もしかして眼帯から夏侯惇をイメージしたのでしょうか? 血縁的にはサラブレットであり、粗野な一面を持ちながらも人柄の良さから部下に慕われ、武人としては強キャラの引き立て役を務めることが多い……というイメージであれば、まさにぴったりの人物像かもしれません(笑)。

バッツ(GM):
「なかなかいい太刀筋だ。少しは楽しめそうだな」そう口にすると、バッツは“防御重視”を選択しました。

イーサ:
 うおッ、さらに回避値があがるのかよ!

 こうして、イーサがバッツと対峙する一方で、エルドは手下Bと良い勝負を繰り広げていました。

エルド:
 僕の番、手下Bに攻撃します。(コロコロ)命中して、5点のダメージです。

手下B(GM):
 今度の攻撃は、革鎧を抜けて手下Bのことを少しだけ傷つけました。
 では、手下Bがエルドに反撃してきます。命中値は10です。

エルド:
 その攻撃はダガーで“ディフレクト”します。

イーサ:
 え? エルドの戦闘能力なら、“回避”のほうが避けやすいんじゃ?

エルド:
 まあ、そうなんですが、たまには“ディフレクト”も使ってみたいじゃないですか(笑)。(コロコロ)あ……1ゾロで失敗です。やっぱり慣れないことをするべきではありませんね(笑)。

イーサ:
 おいおい……(汗)。

手下B(GM):
 ならば、手下Bの攻撃によるダメージは8点です。

エルド:
 マジック・ローブで2点防いで、6点食らいました。結構痛いですねぇ……。

 自業自得です(苦笑)。

イーサ:
 じゃあ、俺の手番。バッツに攻撃。(コロコロ)よしッ! 18で命中ッ! ダメージは7点。ズバッ!

バッツ(GM):
 うーん。さすがのバッツも、装備しているのがただのクロースではそのダメージを防ぎきれません。イーサが切り付けた場所から鮮血が飛び散ります。しかし、それでもバッツは、まだまだ余力たっぷりといった様子です。
「はんッ! やるじゃねぇか。だったら、こっちからもお返しだ!」
 命中値14でバッツがイーサに斬りかかってきました。

イーサ:
 これ、食らったら痛そうだよなぁ……。“全力回避”しておく。(コロコロ)15で回避成功!

 もともと敏捷性に優れ、ライト・ウォリアー技能もレベル3となったイーサの回避性能は本物です。真正面からの物理攻撃に限れば、“全力回避”を駆使することで相当な実力者の攻撃もかわせるのでした。そんなイーサに対し、バッツは次の手番に少しかわった手を使ってきました。

バッツ(GM):
 さて、それでは次のバッツの行動なのですが、バッツは剣を使わずにイーサにパンチしてきます。命中値は13です。

イーサ:
 は? なぜパンチ?(コロコロ)それは、16で回避成功。
 それじゃ、俺はバッツに反撃。(コロコロ)命中値11は命中せず。くそーッ、回避値が高すぎだよ!

バッツ(GM):
 では、ふたたびバッツの番ですが――

イーサ:
 えッ? はやッ! バッツはさっき攻撃してきたばかりじゃないのか?

GM:
 ええ。ですが、先ほどの攻撃では重たいカトラスを使わず、ウェイトが2しかかからないパンチを使っていましたからね。ライト・ウォリアー技能を持ってる相手と戦うときは、いかに“全力回避”を有効利用させないかが重要なんですよ。

イーサ:
 なるほど。だからパンチだったのか……。畜生、やるなぁ。

 “全力回避”で得られる回避力+2のボーナスは、使用者の次の手番まで持続します。そのため、“全力回避”を実行中の相手に攻撃するのはあまり得策でなく、効果が切れたタイミングを見計らって攻撃したほうがお得なのです。

バッツ(GM):
「これが戦いの年季って奴だ。食らえ!」

イーサ:
 うッ……。ここはウェイトを無駄にしないためにも、通常の“回避”にしておくか? ……いや、やっぱり安全策を取るべきだ。“全力回避”する。(コロコロ)げッ! 回避値11じゃ避けられない。

GM:
 ふっふっふ……。迷いがダイス目にでてしまいましたねぇ(笑)。

バッツ(GM):
 では、バッツは手に持ったカトラスを、イーサの右肩口から袈裟懸けに振り下ろしました。ダメージは15点です。

イーサ:
 クリティカルしてないのに15点ッ? 嘘だろッ!?
「うわァァァ……!」

 この後、セッション中に説明する機会がなかったのですが、バッツの手にしているカトラスは魔剣で、追加ダメージ値に+1のボーナスが入っています。バッツが登場したときに闇夜で刀身が見えていたのはそのためです。ついでに書いてしまうと、バッツはダメージ減少値が+1される“守りの指輪(プロテクション・リング)”も装備しています。

イーサ:
 11点食らった。痛すぎる。残り生命点は5点。(コロコロ)士気判定はなんとか成功。

海賊たち(GM):
「さすがおかしらだ! 押してる! 押してる!」
「おい、オマエら。降伏するならいまのうちだぞ!」
 後方で“待機”を続ける海賊の手下たちが、劣勢に立たされたイーサに対してそのようにはやし立てます。

イーサ:
 くそー。このまま戦ってもジリ貧だな……。なにか打つ手はないのか?
(魔法一覧に目をとおして)
 ……目の前に“ダークネス”を生撃ちして、海に飛び込んで逃げるとか?

エルド:
 それだと、海に飛び込んだことは水の音で気づかれてしまいそうですが……。

イーサ:
 それもそうか……。

GM:
 あのー、降伏するという選択肢はないんですか?

イーサ:
 降伏? そんなことできるかーッ! 降伏するくらいならここで死んでやるーッ!

 このときのGMの心の声をお伝えします……。

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

 GMにとって、PCを生存させる努力をプレイヤーに放棄されることほど困ることはありません。それが意味のある死ならまだしも、ここで死んでしまってはただの犬死です。

イーサ:
 もうどうとでもなれ! このままバッツに攻撃だ!(コロコロ)うぐッ、命中せず……。

GM:
 そういうことであれば、しかたありませんねぇ……。

バッツ(GM):
「どうした。その程度か? ならば、そろそろ遊びはしまいにするとしよう」そう言うと、バッツは少し引き気味だった構えを前がかりにしました。“攻撃重視”を実行します。

イーサ:
 うをおおお! ヤバイ! ヤバイ! ヤバイ! ヤバイぞー!

手下A(GM):
 バッツの後方で“待機”を続ける手下Aは、バッツが構えを変えたことに気がつくと、「おお! ついに、おかしらの例のやつがでるぞ!」と言って息をのみました。

イーサ:
 むぅ……。このままだとまずい。なんとか状況を好転させないと……。会話で動揺を誘ってみるか? 「おい、アンタ。まんまと2番艦を奪われたそうじゃないか(笑)?」とか。

エルド:
 ブッ(失笑)! あおってどうするんですか! それじゃ、動揺させるどころか、怒りを誘うだけですよ(笑)! それよりも、とりあえず傷を癒しておいたらどうですか? このままだと、あと一撃攻撃を食らったところで倒されてしまいますよ。

イーサ:
 ふむ、それもそうだな……。じゃあ、“キュア・ウーンズ”を生撃ちしておく。(コロコロ)生命点を7点回復。

バッツ(GM):
 では、イーサが傷を癒したところで、いよいよバッツの行動です。

海賊たち(GM):
「でるか? おかしらの、あの技が……!」と言って、海賊たちはゴクリと唾をのみ込みました。

バッツ(GM):
 さあ、心の準備はいいですか? ここでイーサに対して、バッツ渾身の……“ディザーム”がさく裂します! “防御重視”から“攻撃重視”に切り替えているので、命中値は16です。

イーサ:
 “渾身の一撃”じゃなくて、“ディザーム”なのかよッ(笑)! しかし、命中値16って高すぎだろ。“全力回避”して……(コロコロ)17は回避成功! 危ねぇ……。

バッツ(GM):
「なんだと!?」
 予想を上回るイーサの動きに、バッツが驚きの声を漏らしました。

海賊たち(GM):
「あ、あれをかわしただとォーッ!?」とほかの海賊たちも驚きを隠せません。

エルド:
 なんだか、さっきから海賊の手下たちの台詞が『キャプテン翼』のモブっぽいですね(笑)。

イーサ:
 たしかに(笑)。

GM:
 だって、後方にいる海賊たちは、にぎやかしくらいしかやることがないんですもん(笑)。
 しかし、武器を落としてから降伏勧告でもしようかと考えていたのですが、これをかわされてしまったのであれば、もう本当に“渾身の一撃”を叩き込むしかありませんかねぇ(笑)。

エルド:
 あ、なんか、GMがゲスな笑いを浮かべてるんですが……(苦笑)。

 こうして、イーサとバッツの戦いは最終局面へと入って行きました。その一方で、エルドはどうしていたかというと――

エルド:
 僕の番。ダガーで手下Bに攻撃します。(コロコロ)命中して、6点ダメージ。

手下B(GM):
 たび重なるエルドの攻撃により、手下Bの身体に浅い傷が増えてきました。
 次は手下Bがエルドに攻撃します。

エルド:
 さすがに今回は“全力回避”しておきます(笑)。(コロコロ)16で回避成功。
「そんな攻撃あたりませんよ」
 楽勝です。やっぱり、下手に“ディフレクト”なんてするんじゃありませんでしたね(苦笑)。
 引き続き、手下Bに攻撃します。(コロコロ)命中して、ダメージはまた6点です。うーん、クリティカルまでダイス目が1足りない……。

手下B(GM):
 続いて、手下Bがエルドに反撃します。

エルド:
 では、今度は通常の“回避”で。(コロコロ)あ……またしても1ゾロ。ここは“可能性”を使って判定をやり直しておきます。(コロコロ)回避成功!

 攻撃を命中させることはできても、致命傷を負わせることができないエルドと、攻撃を命中させることができない手下Bの戦いは、しばらく停滞を続けていました。しかし、イーサとバッツの戦いの決着に先駆けて、唐突にこの勝負は終わりを迎えます。

手下B(GM):
 手下Bがエルドに攻撃します。

エルド:
(コロコロ)あ……。回避値8で食らいました。

手下B(GM):
 では、ダメージは……。(コロコロ)おっと、ここでクリティカルが発生しました! ダメージは17点です。

エルド:
 ぶッ! それは……。

イーサ:
 え……? もしかして、エルド、死んだ?

エルド:
 このままだと、生命点がマイナスに突入してしまいますね……。ここは“可能性”でダメージを軽減しておきます。(コロコロ)ダメージを4点減少させて、残り生命点は1点になりました。士気判定は(コロコロ)11で失敗です。

GM:
 あらら。ついにエルドの心が折れてしまいましたか……。

 エルドが戦意を喪失したのは、このキャンペーン始まって以来のことでした。

イーサ:
 うわぁ……。長かったキャンペーンも、ここでバッドエンドを迎えることになるのか……?
「これだけの戦力を持ちながら、アンタはまんまと船を奪われちまったわけだなッ!」と叫びながらバッツに攻撃する。(コロコロ)命中値は13で命中せず。

バッツ(GM):
 その言葉を聞いたバッツは、「そのことを知ってるってことは、やっぱりオマエらは……」と返しつつ、イーサの攻撃をかわしました。

GM:
 さて、次はエルドの番なのですが、さきほど士気判定に失敗したエルドが選択できる行動は、降伏するか、海に飛び込んで逃走を試みるかのどちらかですね。もし敵に逃走が阻まれたのであれば、そのときはあらためて戦い続けることを選択することもできます。ただし、委縮状態のペナルティを負った状態で戦闘を継続することになりますが……。

エルド:
 ふむ、ここは海に逃げるとしましょう。“迎撃移動”で海に飛び込みます。

手下B(GM):
 では、その移動に対して、手下Bから“離脱阻止”が入ります。支配値は10です。

エルド:
(コロコロ)6ゾロで支配から逃れました!

イーサ:
 あいかわらず、ここぞというときに凄い目を出すな(笑)。

手下C(GM):
 ならば、エルドが海に飛び込むのを確認した手下Cは、すかさずそのあとを追って海に飛び込みました。
「逃がしてたまるかよッ!」

バッツ(GM):
 その光景を目にしたバッツは、目の前にいるイーサに対して、「どうやら、オマエの相棒はひとりで逃げちまったようだが、オマエは最後までやっていくんだよなァ?」と聞いてきます。

イーサ:
 いいだろう。すでに死ぬ覚悟は完了済みだ!
「誰が逃げるもんかよッ!」

バッツ(GM):
 了解です。では、バッツは“渾身の一撃”をイーサに対して放ちました。

イーサ:
 “全力回避”する。(コロコロ)くッ、回避値14は足りない……。“可能性”を使って回避値に+2して、同値で回避成功!
「食らってたまるかッ!」

 こうして、バッツの攻撃をなんとか凌いだイーサでしたが、エルドが逃げ出したいま、もはや戦局は決定的なものとなっていました。

GM:
 さて、海に飛び込んだエルドのほうなんですが……。海中に逃げたところで、“水泳”を行える技能を取得していないエルドには、セイラー技能を取得している海賊のことを振り切ることができないんですよね……。残念ながら、捕まってしまうのは時間の問題です。もし、捕まってしまったことにしてもよいのであれば、この段階でエルドの処理は切り上げてしまいますが……。

エルド:
 あー、やっぱりそうですか(苦笑)。悔しいですが、仕方ないですね……。そのまま捕まります。

GM:
 了解です。であれば、エルドを戦闘マップから除外します。そして、パーティーの戦力が半減したので、ここでイーサは士気判定を行ってください。

イーサ:
(コロコロ)うがーッ! ここで1ゾロかよッ!

エルド:
 僕たち、1ゾロと6ゾロで経験点を稼ぎ過ぎですね(苦笑)。

GM:
 じゃあ、ここでこの戦闘は終了ですかね。

イーサ:
 いいや、まだだッ! “可能性”を使って士気判定をやり直す!

GM:
 えーと……。言っちゃあなんですが、この状況でまだ“可能性”をつぎ込んでまで戦い続けますか?

イーサ:
 うッ……。
(しばらく沈黙してから)
 ……士気判定に失敗して、精神的に屈して負けを受け入れるなんて、俺はそんなの嫌なんだよ。

GM:
 だったら、最初から戦闘せずに交渉に持ち込んでおけば良かったのに……(苦笑)。海賊の親玉を含む5人に対して、あなたたち2人だけでは勝ち目が薄いことくらい、戦う前から予想できていたんじゃありませんか? そのうえで、ある程度実力をアピールしておくために戦闘を開始したものだと思っていましたが。

イーサ:
 いや、実際のところ、バッツたちと戦って勝てるかどうか、よくわかってなかったんだよ。相手のレベルが低ければ、5対2でも勝てそうだし……。

GM:
 ……えーと、バッツはかなり名の知れた、2隻の船を動かせるだけの人員を束ねる人物なんですよ? それを踏まえれば、バッツがどれくらいの実力者であるのか、ある程度予測がついたのでは?

イーサ:
 手下は全員レベル1で、バッツはレベル2って可能性も……。

GM:
 いやいやいやいや……(苦笑)。

エルド:
 すみません、なにせ僕たち脳筋なもので(笑)。

イーサ:
 じゃあ、“可能性”を使うのはやめておく。だが、降伏はせず、逃走もできないってことで、錯乱状態で暴れ続ける。俺はどうしても降伏できない意地っ張りなんだよォー!
「うわぁぁぁッ!」

エルド:
(笑)

 そのようなわけで、残されたイーサも錯乱状態に陥ってしまい、なんとも筆舌に尽くしがたい状況となってしまいました(苦笑)。

イーサ:
「うおぉぉぉッ!」
 バッツに対して“急所狙い”で攻撃。(コロコロ)16で命中! 死ぬ気になったら殺すしかないんだよーッ(錯乱)! クリティカル! クリティカル! クリティカル! クリティカル! クリティカル!

GM:
 いや……口でクリティカルと言うのはもういいので、早く威力ロールを行ってください(笑)。

エルド:
(笑)

 なんだか、イーサのテンションがおかしなことになっています(苦笑)。

イーサ:
(コロコロ)くそーッ、ダメージは12点止まりだ。

バッツ(GM):
 それでも結構痛いですよ。クロースしか装備していないバッツにはかなりの痛手となりました。生命点が半分以下となったので、士気判定に入ります。

イーサ&エルド:
 おおッ!?

バッツ(GM):
(コロコロ)しかし、士気判定は16で成功です。正直、バッツくらいのレベルになると、よほどのことがない限りは士気判定に失敗しません。
 さて、次はバッツの攻撃なんですが、こうなると、もうイーサのことは全力で打ち砕くほかに道がなさそうですね……。

イーサ:
「さあ、来いッ! こんなところで生き恥を晒すくらいなら死んでやるッ!」

バッツ(GM):
「そうかい。だったら、お望みどおり、最後までやってやるよッ!」そう言って、バッツがイーサに攻撃してきます。

イーサ:
 “全力回避”だ。(コロコロ)18で回避成功!

GM:
 凄い(笑)! ……凄いのですが……。

手下D(GM):
 そんなイーサの背後から、手下Dが斬りかかってきます。エルドがいなくなったいま、完全に挟み撃ちです。

イーサ:
 ぐぅ……。それでも、バッツから目をそらすわけにはいかない……。そのまま背面回避。(コロコロ)ぐあッ、回避失敗!

手下D(GM):
 まあ、いくら格下相手とはいえ、背後からの攻撃はそうそう避けられませんよね。(コロコロ)では、手下Dの斬撃によるダメージは7点です。

イーサ:
 4点食らった。まだ倒れはしないが……もうこの状況じゃ……。

バッツ(GM):
「どうした? まだやるか?」

イーサ:
「くッ……」
(悔しそうな表情でしばらく沈黙を続けてから)
 じゃあ……。カランッ。

エルド:
 ようやく折れてくれましたか(笑)。

イーサ:
 ダガーを落として膝をついた。そして、うなだれる。
「だめだ……強すぎる……。もう、どうやっても勝てない……(泣)」

エルド:
 言い方に泣きが入ってますね(笑)。

GM:
 ええ、いまのは実に感情のこもった迫真の一言でしたね(笑)。
 では、ここで戦闘処理を終了します。




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